京阪電鉄では、2025年3月22日に実施されるダイヤ改正において、
中之島~萱島間で運転される普通および区間急行について、
一部列車を除いて4両編成での運転を実施することを発表しています。
*その一方で現行の15分サイクルから12分サイクルに増発されます。
現在この区間では、既に一部の普通と区間急行が6両編成に短縮されていますが、
今回は更に2両削る形となります。
この区間、八尾南から大日まで延びている大阪メトロ谷町線の影響が
強いというのもありますが、それ以前に中之島線自体、
梅田に程近くまた御堂筋線との乗換駅でもある淀屋橋に向かう本線より、
需要が大幅に低いという現実があります。
中之島線沿線に何もない、という事ではもちろんありません。
なにわ橋・大江橋・渡辺橋・中之島、いずれの駅も他路線との乗り換えが可能です。
しかしながら、
なにわ橋・大江橋…堺筋線と御堂筋線との乗り換えが可能だが、
何れも京阪本線の北浜もしくは淀屋橋で十分
中之島…新福島や北新地が近いが連絡通路が無いレベルで離れている
と、四つ橋線との乗り換えが可能な渡辺橋以外は他で替えがきくかもしくは、
駅と駅との間が離れていて、乗り換えに適さないけど一応乗換駅になっている状況です。
その為、各駅の乗車人員は、2022年度時点で軒並み1500~3000人程度と、
大阪市内だとかなり利用客の少ない方と言えます。
更に中之島線の利用が低迷している根本的な理由の一つとして、
中之島線は開業以降、建設費の回収の為に加算運賃を設定していることも挙げられます。
これは新規開業した大体の鉄道路線に共通して言えることで、
中之島線では、大江橋以東から渡辺橋・中之島または渡辺橋~中之島間を利用する場合、
通常運賃に60円が加算されています。
*大江橋・なにわ橋に関しては、北浜・淀屋橋同様初乗りの170円で乗車可能。
また定期券に関しても同一駅扱いで利用可能。
もし中之島線が京阪本線とは違う方向に行っていれば、話はまた違っていたでしょう。
しかし、天満橋から本来、中之島を通って阪神線方面への延伸を目論むんでいる関係で、
ほぼ全区間に渡って本線と並行する形で敷設されたため、それに乗る位なら、
まだ安価な京阪本線の利用を選択する、という利用客も存在するでしょう。
中之島線自体、現在の営業区間は3㎞なので、中之島から淀屋橋や天満橋まで
歩いても大体30~45分ぐらいで行けてしまううえ、中之島線は、平日の朝晩以外、
軒並み萱島までの普通以外走らないため。それなら、特急や準急が多く走る本線の
淀屋橋まで歩くという選択肢を取れば、加算運賃も、乗り換えもどちらもいらなくなりますし。
そういったことが積み重なっているのか、
各駅に停車する列車1本あたりの乗降人員に関して
列車本数を現行平日ダイヤ、乗降人員を2022年度のデータを用いて算出すると、
次のようになります。
*京阪本線も所属する天満橋以外。またダイヤは平日のものを使用。
上下線全ての列車(193本)で割った数値
**四捨五入
なにわ橋駅…1日の乗降人員1866人、1本あたりの乗降人員9.67人
大江橋駅…1日の乗降人員3165人、1本あたりの乗降人員16.4人
渡辺橋駅…1日の乗降人員6306人、1本あたりの乗降人員32.67人
中之島駅…1日の乗降人員6756人、1本あたりの乗降人員35.01人
この1/2が1列車あたりの乗車人員だとすると、
およそ46人が1本の列車に乗車していく計算になりますが、
これは7000系の乗車定員の約3割にも満たないレベルです。
そりゃ4両に短縮するのも、当然だなと思ってしまう今回の変更内容でした。
本記事はここまで。
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